フラダンスの必需品『レイ』ってどんなもの?

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ハワイ生まれのフラダンスは、観光ショーや習い事など、日本でもとても人気のあるダンスです。フラはハワイ語で「踊り」という意味なので、本来は「フラ」と呼ぶのが一般的ですが、ハワイアン・ミュージックに合わせ、ゆったりと踊るフラは、癒しのダンスとして注目され、今では世界各地に愛好家がいるほど。
観て楽しむだけでなく、なんと言ってもフラの一番の魅力は「誰でも踊ることができる」ことです。そんなフラに欠かせないものの一つといえば、フラの衣装などでもよく見るお花の飾り、「レイ」。今回は、フラの踊る楽しさだけでなく、踊りの際に身に着けたり、作ったりすることのできるレイについて紹介していきます!


■ レイの歴史

 レイとは、ハワイ語で「首に付ける飾り」を意味するもので、ハワイではお祝いはもとより、感謝や歓迎の気持ちを込めて気軽にレイを贈り合うったりするそう。レイはハワイの方々の日々の暮らしに根付いたとても身近なものになっています。


 レイの文化は、12世紀ごろにやってきたポリネシア人たちによってもたらされたと考えられており、古来より魔除けや供物、社会的地位の象徴として用いられたのがきっかけと言われています。その後19世紀ごろに旅行者や移住者によって持ち込まれた植物(カーネーション、ジャスミン、プルメリア、スミレなど)を利用することで、レイ自体の大きな進化となっていきました。


■ レイの種類

 レイは、素材の種類や製作手法によって細かい呼称や籠められた意味が異なり、またハワイ諸島の各島にはそれぞれ島を象徴するレイが規定されています。形状による呼称としては花などを一列に重ねただけのもっともオーソドックスなクイ、細かく編込んだヒリ、ツイストさせた形をとるウィリ、複数種類を混ぜ合わせたハクなどがあります。


■ 使う花によって意味が違う

 ・ハワイ王国の王女、カイウラニが愛した花として知られ、結婚式の際に花嫁が身につけることが多い「ピカケ」。ハワイ語で孔雀を意味するレイで、花はジャスミンを用い、開ききってない花をビーズのようにつないで作られます。


 ・主にフラで使用され、結婚式の際に花婿が身に付けることが多い「マイレ」。キョウチクトウ科という葉が竹、花は桃に似ている植物の葉を用いたレイで、唯一輪になっていないものです。つぶすとバニラの香りがするそう。


 ・心身を癒し、邪気を祓う力があるとされ、僧侶などが身に付けていた「ティ・リーフ」。背の高い喬木で葉っぱが大きく、食べ物の器としてやレイ自体のラッピング、またフラの踊り手のスカートなどに使われる植物です。


 ・卒業式や入学式のシーンで用いられる「ハラ」。パンダナスという植物のパイナップルに似ている山吹色の果実を用いたレイで、終わりと始まりを意味しています。 


 ・薄紫色の花のつぼみを使用したレイ、「マウナ・ロア」。日持ちすることから、他の島へ行く際の船旅などで利用される。


 ・乾燥させて色や形を保てることからお土産としても利用されることが多い「プア・キカ」。鮮やかな赤い色をしたシガーフラワーという植物を使って作られます。たばこのような形をしていることから、シガーフラワーと呼ばれています。


 ・南米産の赤と黄色の絢爛な花を用いたレイ「オハイ・アリイ」。晴れの場で女性に贈られることが多いとされています。ハワイでは街中でよく見かける花として有名で、黄色は権力の象徴、赤は神の色とされ、ハワイではとても高貴な色とされています。王族が身に付ける、ケープにも黄色と赤が使われています。


 ・ハイビスカスの一種の黄色い花を用いるレイ「イリマ」。オアフ島の代表レイで、フラの女神ラカ(Laka)が化身できる姿のひとつだとされていて、かつては王族のみが着用を許されていました。500円玉くらいの可愛らしい花は、プチハイビスカスといったところ。


 ・濃厚な香りを放つレイで、伝統的な儀式の際に用いられる「オヒアレフア」。ハワイ島の代表レイで、鮮やかな赤い花をつけるのが特徴です。またオヒアレフアの花を摘むと、雨が降るという言い伝えもあるそう。

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